2008 アーカイブ

ひろみ便り

2008.12

N.Y.キタノクラブにて

今夜も、
音が側に在る瞬間・・
言葉にはできない想いが心に降り積もる。
ひとつひとつのフレーズが連なる世界へ
私の瞳はひき込まれて行き、身体が漂う。
曲は時にはやさしく、時には鋭くむごい。
今年も、私のニューヨークへのチャレンジは秋だった。
キタノクラブでのドン・フリードマン共演の2日間は最高だった!
DJクリスや、ニューヨーク・ツアー参加の皆様と共に
歩きまわった旅も格別だった。
深い想い出を胸に刻み、あと余す師走の日々を大切に過ごしたい。
一年のアンカーは、12月・・
この12月を新しい年への助走になるよう一日一日をかみしめて歩こう。
いつもJAZZ ON TOPを訪れて下さる皆様、
行く年を越す前に、もう一度お会いできますことを楽しみにしています。

まだお会いしていない方とお会い出来ることを願って・・・


2008.11

音が包み込んでくれる部屋で過ごす時
物事がすんなり進まない時の心にも
暖かく手を差しのべてくれる。
喜びの横にも
悲しみの落胆の淵にも
Jazzは優しく私に寄り添ってくれる。

外は冬へ向かう秋が深まりを見せ
木枯らし舞う御堂筋を通り抜け
私の心はニューヨークへと想いを馳せる。
株価暴落の波が世界感情を揺さぶる中
1930年代のアメリカはまさに経済不況の壁を背に、
Jazzは国民と一体になって黄金期へと歩みを進めた。
私のポリシー、「ピンチこそチャンス!」の旗を胸に
ニューヨークでのドン・フリードマン トリオとの
ライブツアーで
平和の祈りを捧げよう。
帰国後、皆さんにお話できる日を楽しみに…
行ってきます!!


2008.10

ビルの隙間を抜けて
ジグザグに街を歩くのが
私の毎日。
歩いているからこそ、見えてくる物。

風は秋の金木犀に彩られ
一瞬にして冬へと向かっているのか?
雨が降る度、寒さは私の頬を刺す。
雨の日も風の日も。歩く私達。
社会の背景にも負けず…。
歩こう。毎日を…。

そんな私の毎日。そんなこんなの人々の毎日があるんだなぁ…。
季節をかけめぐり、それぞれの毎日があって、私は人に出逢うごとに想いは深まり、
今日の歌が生まれて、同じ作品を新しい気持ちで歌っている。
いつもお会いできる方や数年越しに再会できる方、時々お目にかかれる方々へ、
心を込めて“ありがとう”を言いたい。まだ見知らぬ方へ、いつかお会いしましょう!


2008.09

1930年代のジャズがスピーカーから流れる時、
がやがやと人々の語らうその息がもれる。
ひとつひとつの音は会話となってブレンドされる。
リズムを身体に感じて、ゆっくりとコーヒーを近づける。
薫り立つ音と熱い蒸気が白黒の写真に煙る。
ここは、JAZZ・ON TOP ACTⅢ店。
本当に心落ち着く私の隠れ家。


2008.08

“言葉にすると どこか白々しく感じる・・・”
こういう一文が私の目に飛び込んできた。
あるピアニストの一文だった。
“だから言葉にならない深い思いを音に
したためる”のだと。

あるとき幼い女の子がこう云った。
“このおじちゃんは英語で歌ってるぅ・・・”と。
ドン・フリードマンのピアノ・フレージングを
聴いている時だ。

音は音として言葉以上に世界をつむぎ、
音は時に言葉のように話す。
音は自在に人の心の内を映し出す。

紙の上にかかれた、あるピアニストの
一行に、私は真剣に向き合っている。
私の言葉が白々しくならないよう
今夜も祈って私は歌う・・・


2008.07

夏へ向かう日々の移り変わりは、
去年よりも私にはすがすがしく見える。
毎年毎年、梅雨明けは正直に
やって来て熱夏が猛威を振るう。
世界中で湧き起こる不安や恐れ、
世情がいかなる時にでも
人間皆が抱く情熱と夢は続いていく。
秋がやって来るまでに夏を楽しもう。
明日が訪れるまでに、
今日を精一杯生きたい。


2008.06

「Waltz Tenderly Japan Tour2008」最終日・高槻JAZZ STREET(多目的ホール)にて

5月の緑が6月の雲に覆われるシーズンが到来。
私の心には時折、グレーの雨が降ってくるけど、優しい語りのスタンダード・チューンに
耳を傾けると、次第に穏やかに晴れる。
朝日を浴びて美しい木々の中を歩いてみたり、覚えたスタンダード・チューンを口ずさんでみたり、私の歩む道の上にいつもあるのはJAZZ&Swing。
雨の日にジャズヴォーカル…これって妙薬なり。


2008.05

「Waltz Tenderly Japan Tour2008」最終日・高槻JAZZ STREET(多目的ホール)にて

「Waltz Tenderly Japan Tour2008」を終えて~

ダイナミックな粒の音が、ライブ会場に響く。
それは確かに昔のレコードを堪能したあの黄金ジャズの時代を生き抜いてきた
シリアスな音だ。
ドン・フリードマンを「ピアノの叙情派詩人」と例えるが、私には、「写実的且つ幻想的知性的感情的歌人」と思える。共にひとつひとつのスタンダード・チェーンを奏でる世界は、とてつもなく躍動していて、私の胸の奥にある真の伝えるべき事を呼び起こさせてくれる。
人の生きる道の上に起きる様々なドラマをドンと描けば、とても素直に表現できる。美しく飾ることだけではなく純粋な音。
又、私にはニューヨークが近くなった。ニューヨークという街が私を駆り立てるというよりは、今を現実に歩き続け語り続けている巨匠が、大阪に根を下ろして日々夢中にJAZZ ON TOPから情熱を発信してきた思いを受け止め、共に歩んでくれたことを心から感謝している。言葉にすると軽くなる気がするので、これから私自身は、このような経験を心に染み込ませて、もっともっとひたむきに歌っていく思いで一杯だ。
ツアーに駆けつけて下さったファンの皆様と、遠い空の下で応援してくださった皆様、家族と、友人、スタッフとCD制作企画に携わった皆様、心からありがとうございました。
今後共どうぞよろしくお願いします!


2008.04

N.Y. ドン・フリードマンの自宅にて

「Waltz Tenderly Japan Tour 2008」の前に

大阪西梅田のビル街では、樹々の枝に可愛らしい桜が微笑んでいます。
春の訪れと共に私の心も躍り出しています。
いよいよ4月20日に、全国各地のCD Shopで私の第4作目「Waltz Tenderly」が並びます!
4月26日はピアノの叙情派詩人ドン・フリードマンをニューヨークから迎えて
10日間6箇所のジャパンツアーに出発です。
いつも応援して下さる皆さん、心から「ありがとう」を申し上げます。
私のライブに足を運んで下さるファンの皆さんや、まだお目にかかれていない
ジャズファンの皆さんに、真心を込めて愛の歌をお届けできますよう日々頑張っています。
さわやかな春の日本をドン氏にも味わっていただいて、
素敵な想い出のライブツアーになりますよう祈る思いです。
ぜひ、皆さんよろしくお願いします。


2008.03

N.Y.ブルックリンの「Studio Systems Two」にて

4/20の「Waltz Tenderly」リリースを前に。

なんて 広がりのある音なんでしょう。
なんて 奥行きの深い世界…。
ピアノの叙情派と称賛されるドン・フリードマンの描写が
私を魅了し、声は自然に伸びて
なんて 自由な景観なんでしょう。
あなたのお部屋に 一輪の春の花を挿すように
ドンと私の咲かせた花を
皆さんに この季節と共に楽しんで頂けたら嬉しいです!


2008.02

N.Y.ブルックリンのレコーディングスタジオ前にて

昨秋のDon Friedmanトリオとのエキサイティングなニューヨーク・Kitanoのライブを終え、ライブツアーの後、翌々日から始まったレコーディング。
身体中に緊張が走った私。
今までのピアノトリオ、カルテットとは全く違ってスタジオにはDonとピアノ。。
ガラスの向こうで、エンジニアとプロデューサーが見つめる中、”鎮まり”が襲ってきた。
旋律が、優しい愛の語らいとなり、スタジオ中を満たすようにイントロが弾かれた。
一つ一つの音の重なりは幾重にも彩りを変えては物語を織り成した。
微笑みの瞳を交わしながら会話を勧めて録り終えたDuo盤。
皆さんの顔を浮かべて歌って来ました。
このDuo盤全国リリースは4/20。
Donと私の国内ツアーは、4/26~5/4迄です。
皆さん、楽しみにしていてくださいね!


2008.01

N.Y. マンハッタンにて

歌っている・・。
JAZZ ON TOPのステージが揺れている
ピアノの高鳴り ベースもうねって ドラムが踊って
私の心に語りかけてくるように
思い出は溢れて とまらない・・。
言葉を交わさずして想いは積もる

思い出が溶けては無くなり ただ音楽に包まれる
出会いへの感謝 関わり逢いへの幸せ 夢への情熱に満たされ
私もまた歌っている
歌は私で 私は歌うだけ。喜びも哀しみも。これからも。

2007年 出会った皆さんへ~心からありがとう~
2008年 またよろしくお願い申し上げます~

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